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向かい合って机に座ったままの、残された二人・・・。
ミーハーなるみは気になって仕方ない様子で、目で合図し、加奈を連れ出した。
向かった先は、恐らく、音楽準備室。
二人が音楽準備室に着き、出入り口のドアに耳を当てると、予想通り、中から麻由華の声がする。
「・・・そんな・・・やま先輩が・・・私なんかじゃ・・・」
「谷川だからだよ、谷川しか無理なんだよ。」
麻由華のか細い声に、颯人先輩のしっかりした声が重なる。
きっと颯人先輩の告白だ、きっとそうだ、と、音楽準備室へくる途中もニタニタしていたるみが、好奇心丸出しの目をして加奈を見た。
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