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「こんにちは~、颯人先輩、何組ですか~?」
派手な音を立て準備室のドアが開き、るみの高い声が響いた。
向かい合って立っていた颯人と麻由華は驚いてお互い一歩下がり、反射的に麻由華は手に持った楽譜を体の端で隠した。
「俺、3組。担任沢田だよ、最悪。お前ら三人同じクラスなんだってな。」
颯人が二人と話している隙に出口に向かった麻由華、
「じっ、じゃあ私、教室に鞄置きっぱなしなので。」
と出て行った。
「あっ、谷川、悪かったな、さっきの話、考えといて。」
颯人は、二人の想像力を刺激する言い方で、麻由華を見送った。
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