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僕の名前は、読心 覚 (よみごころ さとる)。
十六歳。
広い地球の日本という小さな島国に住んでいる。
僕には親がいない。
居るだろうけど捨てられたのだ。
生まれついた時から持っていたこの能力のせいで。
能力。それは人の心を読む能力。
人には知られたくない領域というものがあって、
知られるのを防ぐために、「プライバシーの権利」というのがあるのだが、
僕はその領域を超えることができる。
だから、人は僕を嫌う。
ゆういつの救いは言葉を捨てた人や動物。
心を読んでその人や動物のしてほしい行動が分かる。
たまに、このことを知った人が依頼をする。
僕は依頼をこなし報酬をもらっている。
依頼人たちは、やはり嫌なものを見るような目で僕を見る。
だが報酬は多めにもらえるのでそれで生活している。
一人暮らしは伊達に楽ではないのだ。
買い物を終え帰路につく。
雨が降り出しそうなくらい曇っている。
家まで歩いて十分程度なので土砂降りは勘弁してほしいところ。
「・・・ん?なんだあれ」
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