うぃるふる!

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 ――ザクッ。  どれくらい月日が流れたのか。  一週間? 一か月? それとももっとかな……。  ザクッ。    土の中で、ボクは大地と少しずつ溶け合っていた。それでもまだ、心はご主人さまの事を思ってる。  ちゃんとご飯食べてるのかな。  召使い、あれから雇えたのかな。  ザクッ、ザクッ。  またワガママ言って出ていかれてなきゃいいけど。  新しい召使いさんはご主人さまのイタズラに怒ってないかな。ていうか、ボクじゃない人にイタズラしてるのって、ちょっと面白くない。  でもワガママとイタズラはご主人さまの精神安定剤だし……。  ザクッ、ザクッ。  それにしても、さっきからザクザクと何の音だろう。落ち着いて眠れやしない……いや、寝てないけどさ……。  そう思った瞬間、目の前にあり得ない光景が映し出された。 「…………シルキー」 (……ッ!!!?!?!?!?)  ご主人さまが、見慣れた無表情でボクを覗き込んでいる。 「……やはり納得がいかん。私がいつ、お前に死んでいいと言った? 主人である私の許しもなく、なにをこんな穴の中で腐ってる」 (いや、落とし穴作ったのご主人さまだし! つまり殺したのアナタですよ!? てかコレ、墓荒らし墓荒らしーー!!)
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