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「外見などどうでもいい。だがそんなに気になるなら、これからは私もドクロのマスクを被って暮らそう。……それはそうと」
ふわふわ浮いてるボクをパシッと捕まえて、ご主人さまが覗き込んでくる。
「なんだか話し方が舌っ足らずではないか。どうした」
「たぶん、舌がもう無いから……でち」
「なるほど、納得だ。よし、さっそくドクロマスクを探そう。確かハロウィンの仮装グッズの中にあったはず。その次はお前のハリボテ創作だ」
足取りも軽く、ご主人さまはボクを抱えて屋敷へと戻った。
その日以来、ご主人さまはいつもドクロのマスクを付け、ボクは……季節ごとに色やデザインを変えたお手製のハリボテを被って暮らしている……。
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