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千尋はまた土鍋をコンロにかける。そしてご飯をブチ込んで、煮始めた。
すでに一度、煮えているので、すぐにクツクツと炊けてくる。
吹きこぼれるないよう気をつけながら、五分ほど。
「はい『豚おじや・大盛』お待ちどうさま」
と、千尋はまず長机に鍋敷を敷いてから、土鍋を置いた。
それから鍋掴みをはめた手で、フタを持ち上げて、ひっくり返して机に置く。
そのフタの上に、ちょこんとレンゲを乗せた。
「そのフタは穴が無いタイプなので、取り分ける茶碗代わりにしてください」
海苔はいりますか? と言われて「うん」と圭助は頷く。
千尋は予め細かく切っておいた海苔を、パラパラとかけた。
「ポン酢と七味は、お好みでどうぞ」
と、市販のポン酢と七味の小瓶を、コトリと鍋の横に置いた。
圭助はレンゲでおじやを混ぜてからすくい、フタに取り分ける。
軽くポン酢と七味をかけて、口に運んだ。
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