2.おじや始めました

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「一応、二人とも生命保険に入っていたので。とりあえず生活や学費には困りませんでしたが。私は一人ぽっちになってしまって。何故こんなことになったのか、よく考えたんです。私なりに出した結論は『偏った食生活は自殺行為である』でした」 「そっか。それでたどり着いたのが『おじや』なんだ?」 「はい。炭水化物・緑黄色野菜・肉や魚などの蛋白質、それらをまとめて摂取できます。よく煮込んであるから、消化にも良いです。体も温まります」  圭助は大盛おじやをペロリと平らげた。  満腹だが胃にもたれる感じはゼロ。体がポカポカと暖かい。 「開店したばかりだから、花輪でも作ろうか?」 「え? う~~ん。屋台だから、終わった後、置きっ放しになっちゃいますよ?」  あ、そっか。と圭助は苦笑いする。  営業が終わると、片づけて帰るのだ。花輪だけここに放置されてしまう。 「じゃあ、花瓶に生けられるぐらいがいいかな?」 「倒れて割れるかも、だから。そうですね。もしいただけるのなら、苔玉でいいですよ」
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