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「あとは神がかり的な強運。どっちも私には無かったわ」
「…………そっか」
「努力はしたわ。色んな大物に抱かれて、好きでもない男と結婚して、なんとか這い上がろうとガンバってみたけど。芸能の神様は、私には冷たかった」
「………………」
「ねえ。私いま、無職なの。この花屋さん、従業員、募集してない?」
「それで、俺は京香と結婚したんだ」
と、雅文は昔話を語り終えた。
圭助はしばし、どう反応していいか分からず、呆然とした。
「母さんが、女優だったなんて……」
「マイナーな女優だ。芸名を言っても、ほとんど誰も知らねえ。よほどのマニアしかな」
「……母さんは、それで満足だったのか?」
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