4.いらっしゃい

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「おじやなら、グツグツとかじゃないの?」 「グツグツだと、お鍋やシチューですね」 「じゃあズルズルは?」 「それだとラーメンかお蕎麦です」 「じゃあ……、サラサラは?」 「お茶漬けですね」 「ジュウジュウ」 「焼き肉かお好み焼きです」 「ジュワジュワ」 「天ぷらです」 「ホカホカ」 「焼き芋かパン、あるいはご飯ですね」 「う~~ん、ニュルニュル?」 「……強いて言うなら、オクラか納豆かトロロですけど。それ以前に不味そうです」 「……だよね」 「ウチの屋号、気に入りませんか?」  ムスッとして口を尖らせて、言う千尋。  圭介は少し慌てたように続けた。
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