ある合唱団での少女の歌

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 その言葉を聞いていたグートルーネは、子どもながらにこの母親はなんて恐ろしいことを言っているのだと思い、ちらとその顔を見ました。 れみちゃんの母親は、そののぞきこんだグートルーネの顔をぎょっとするほどの形相でにらみ返しました。 「麗美、あんな子たちと付き合ってはダメよ、とにかく、明日から母さんの紹介した音楽スクールに行きなさい。」 「…。」 それを聞いたれみちゃんは悲しそうな表情を浮かべて、ちょこんと隅っこでしょぼくれていました。 「れみちゃん、大丈夫?そうせい合唱団やめちゃうの?」 「ううん、やめないよ。だけど、あの調子じゃママの言うことを聞いて、ママのすすめる音楽スクールに見学に行かなきゃならないと思うわ…。グートちゃん、ちょっとごめんなんだけど、明日、いっしょに見学に行ってくれないかな?ひとりじゃ、あたし怖いの。」 「うん、れみちゃんわかったよ。私もいっしょに行って、そんなところよりもそうせい合唱団の方がいいってことを証明してみせるわ。」 「ありがとう、グートちゃん!」
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