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麗「可愛らしい妖精のお嬢さんに怪我がなくて良かった……しかし、このままではいけません。
何かお詫びをさせて頂けないですか?」
『い、いえ!
お気になさらないでください!!
私も前を見ていなかったせいですから……』
麗「フフッ……でしたら、お互い様ということで」
『はっ、はい!』
女の子とはそこで別れたんだけど……
麗「ねぇ、ねぇ。
今の私さ、めっちゃキザ男っぽくなかった?
も~めっちゃめっちゃ恥ずいんだけど!」
自分のキザさに恥ずかしさが込み上げてきてヤバす……
メ「まぁ、そうでないかで言ったらそう言えるけれど……今のお兄様はキザっぽさが少しある方がちょうどいいと思うわ」
レ「あぁ、俺も結構似合ってたと思うぞ……ブフッ」
麗「……」
真面目な顔で言うメリと普通に笑ってるレオの反応に、穴があったら入りたい気分になりました。
麗「……帰りたくなってきた(ボソッ」
雪「レ…兄者、もう帰るのか!?」
桃「えっ!?ま…ぱぁぱ!
とーか、もーちょっちょおまちゅりいたいの!」
ボソッと呟いた私の言葉に反応した雪嘩と桃嘩に眉を下げてそう言われたら、
麗「嘘!嘘だからね!?」
私がこう言うのも仕方がないと思う。
だって、可愛い子が悲しむような事はしないという私の矜持が許してくれないんだもん。
メ「ねぇ、お兄様!
あの生き物達は一体なんですの!?」
さっきの件からずっと私の腕に抱きついているメリが目をキラキラさせて指を差した先を見ると、女の子達が集まってる柵の中に、カラフルで大小様々なふわっふわの丸い生き物がこれでもかってくらいいた。
麗「あれはピーシェルっていう愛玩用の魔物だよ。
もうね、ピーシェルはこの世のものとは思えない程にマジで可愛いの!
触れるみたいだし行ってみる?」
桃「とーかもぴーちゃんさわりたーの!
めーちゃんいこー?」
メ「……いいのかしら?」
レ「別にいいんじゃないか?
四季祭りの出店は毎日商品が変わるらしいからな、明日に来てもピーシェルを触れないかもしれないぞ?」
メ「そ、そうなの!?……早く行きましょう!」
桃「いくのー!」
遠慮気味なメリはレオの言葉を聞くなり目をキラキラからギラギラに変化させて、いつの間にかレオの腕から降りてた桃嘩と一緒になって駆け出した。
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