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至って冷静にパニックを起こしつつ桃嘩をあやしてると、モザイクな状態の物体を引きずった雪嘩と、絶対零度なオーラを纏った(←物理的にガチ)メリがやって来た。
阿修羅モードの二人を見た私と虎さんは、正にこんな感じ(笑)
↓
((( ;゚Д゚)))((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
二人とも鬼コワなんですけど!
エンジェルからデビル……いや、サタンに変身ですよ!!
しかもさ、モザイクな物体は赤いケチャップまみれにもかかわらず、二人の浴衣は一切汚れていないというのにも恐怖が助長されるよね!
けど、脳内でそんな風にふざけていられたのもそこまで。
雪「これがトイレでトウカを襲った」
雪嘩に告げられた言葉に、私は身体の芯から凍りついた。
それは隣に居た虎さんも同じ。
そして次の瞬間には、虎さんの殺気がぶわっと辺りに拡がって、ギルド内に居た冒険者やイツメンのおっさん達が何事かとこちらに視線を向けてて、中でもよく虎さんとつるんでるおっさんが私たちの所に来た。
『レイカ嬢とトラ。どうしたんだ?』
麗「……いや?気にしないで」
『そう言われてもよ……若ぇモンがヤベェから、二人とも殺気を抑えてくれねぇか?』
おっさんの言葉に周りを見ると、実力者の人達以外……つか、イツメンのおっさん達らその他数名以外めちゃんこ顔色が悪いし、新人の子達に至っては気絶している子がほとんど。
かくいう目の前に居るおっさんも、若干顔色が悪い。
虎さんが殺気を出してると思ったら、まさかの私もだったっていう………気付かなかったよ。
麗「ごめーん、気付かなかったわ」
努めてにこやかにそう言って、殺気を抑えようとするけど、知らず知らずのうちに気が昂っていたみたいで、上手く出来ない。
仕方なしに、自分の周りに結界を纏わせて外に漏れないようにしたけど……
自分の未熟さに、不甲斐ない気持ちが込み上げてくる。
シ「あら?皆どうしたの……ってセッカちゃん!?
手に持ってる物体は何!?」
雪「トウカを襲った犯罪者だ」
シ「犯罪者って……とりあえず場所を変えましょう。
ほら~!皆もしっかりして!」
シーナさんの言葉に張りつめていた空気が解けて、ザワザワとした喧騒が戻ってきた。
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