1章 今日って何の日?

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茜「何ニマニマしてんのよ。言ったら死刑ね。何で殺られたい?」 茜は他人に訊いておきながら、嬉しそうに片っ端から例を挙げていく。 美術の時間に変な絵を描くだけあるな。 今マジでお前が奇人だと思うぞ茜。 茜「ナタネー。おはよー」 成「おはよ…ってさっきから何回挨拶したら気が済むんだ、お前」 成夛音は適当に、へばりつく茜をいなす。 なんであんな簡単にいなせるんだ。 麻「双。昨日妹見たー」 お、小学校一緒の奴発見。 双「だから?」 麻「双の妹マジ可愛い」 双「あっそ」 茜「シスコン野郎」 双「俺はシスコンじゃねぇ。あのチビが勝手に寄ってくるだけだ」 何十回、何百回とも色んな奴に言ってきた台詞をまたここでもか。 いい加減キレるぞ。 そんなことでキレる奴じゃないがな、俺は。 てかマジでみんな忘れてんのか? 麻「ってか、マジやばいよね。他人の妹って。ねー、フク」 茜「もう下はいらない!3人もいたら他人のまで嫌になる」 麻「そう?まぁ、あたしも妹嫌だけど」 茜「お兄ちゃん欲しー。姉はやだ。喧嘩するし。ねー先生、お兄ちゃんになってー」 松川先生、苦笑い。 茜…諦めろ。 ってか松川先生も適当に流すなよ。 勇「おーい。席着けよー」 やべ。チャイム鳴る30秒前だ。 ブロッコリーじゃないからあんまうるさくかいけど一応な。 勇「鳴るぞー」 キーンコーンカーンコーン すげぇ。 今の一言が合図だったかのようにチャイムが鳴った。 亮「遅れてすみませーん」 陸部たちが遅れて入ってくる。 また遊んでいたんだろう。 勇「もうちょっと早く動こうか。実験できないから」 亮「すんません」 やぶが謝った。 これでブロッコリーにだったら逆ギレしてたり、反抗してただろうな。 ってか前に座る同じ小学校のヤツも言わねーな……。
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