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そんなこんなでとうとう誰も''今日''という日について、指摘することなく、5時間目の授業まで時は過ぎた。
師「会田。暇そうだな」
双「師匠」
いつの間にか後ろの席に師匠が座っていた。
茜「進路なんて嫌ー。決めたくなーい」
茜が頭を抱えている。
成夛音は何やらノートを写しているし、男子は自由に話していいと言われ、違う話題で盛り上がっている。
師「会田、お前は決めたのか?」
双「その話より、今日何の日?」
なんとなく師匠に訊いてみたくなった。
師「何の日?何かあるのか?」
知るわけないか。
ちょっとショックだった。
師匠に俺は何を期待していたのか知らないけど。
師匠だけじゃない。
茜も成夛音もクラスメイトの奴らに対してだ。
茜「あー!増田先生ー。ちょっと来て」
茜が師匠に来てと言いながら駆け寄ってきた。
成夛音がいつの間にか俺の隣に立っていた。
双「そういや、西野先生は?」
朝から気になっていたことを成夛音に訊く。
成「彼氏とデートなんじゃね」
双「うわリア充」
成「師匠もリア充だぞ。あのオッサンと付き合う女の顔を見てみたいな」
成夛音がほくそ笑んだ。
茜が師匠を殴りながらこっちの世界に戻ってくる。
どこの次元に存在しているのか分からない奴だ。
何の話をしていたのか。
師匠が普通に微笑しているのが怖いぞ…。
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