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師「福田さん、開けるよ」
師匠が俺(もちろん、縄でぐるぐる巻きにされたまま)を荷物担ぎにして、視聴覚室よドアの前で止まった。
茜「はーい。せーの」
茜の声と共にドアが勢いよく開いて俺が投げ込まれた。
クラッカーが鳴り、色彩鮮やかなテープが降ってくる。
由「な、何コレ……イモムシ?」
サラダを食しながら由香が俺を見下した。
くそぉ……由香に見下されるなんて。
茜「先生ってそういう趣味だったの……?」
あきらかに茜がひいている。
さっきまで隣り合っていたのに、一瞬のうちに1m以上開いた2人の距離が、それを物語っていた。
柚「ま、まぁ食べよう!」
由「じゃ、いただきまーふ」
成「お前はもう食ってるだろ由香」
由「成夛音も食べようよサラダ。Let's eat サラダ together!」
成「英語で言うな、キモい」
由香はまた成夛音に一刀両断されている。
未矢と舞穂はテキトーにケーキをつついて、師匠と茜は輪に入れない俺(まだ縛られている)を見て大爆笑している。
双「誰か縄を解いてくれよ!」
成「えーヤダ。会田に触れるのは俺の美学に反する」
未「上に同じく」
由「サラダおいしー」
麻「茜も師匠も食べよー」
柚「増田先生ヤダ……」
師「西野先生!?」
舞「あー増田先生、近付いたら余計面倒くさいから!」
何だよ!!
俺の誕生日会じゃねぇのかよ!!
俺が暴れてると、いとも簡単に縄が解けた。
茜「自分で解ける仕組みになってたのに。やっぱ愚息だわ」
茜にまで笑われた。
ったく、踏んだり蹴ったりだな。
俺は苦笑いしながら、茜たちと一緒にケーキを食う師匠に体当たりをしてやった
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