序章

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「はあ…はあ…」 桜はただ兄に翻弄されるしかなかった。 兄は下着を下ろすと下腹部の割れ目に指を這わせ広げた。 「なっ…何をお触りに…っ」 とんでもない所を触られてしまい桜は焦った。 しかしその言葉を聞いても兄はやめなかった。 「…ここを慣らさねばとても痛い思いをする…大人しくしなさい」 そう言い菊は桜の額に口づけをした。 肉の襞にひとさし指を上下に擦りつける。 「ん…や…やめて、ください…」 桜は首を振って力なく抵抗した。 しかし、兄がそこに触れるたびに全身に電流のような感覚が走り体が疼いた。 内側に熱が灯るのを感じる。 そして襞を触りながら指を内側に埋め込んできた。 「あ…や…っ」 不思議な感覚に異物感が混ざり、声を上げた。 体内を異性に触れられたことなど決してなかったし その相手が愛しい兄であったことに桜は驚愕していた。 何故兄がこのような事をしてくるのか、その真意が分からず困惑する。 彼は始め違和感を覚え硬く閉ざされていた花弁を指先で解く。 ゆったりと指が奥の方へ行き来し始め水音がし始める。 「にい…さま…っ」 そして粘液が絡んだ指を兄は取り出すと何か熱い物をそこへ宛がい一気に桜の体内へ埋め込んでゆく。 「う…あ…あ…いた、い…うう…っ」 体内を内側から裂くような痛みが桜を襲う。 粘膜が引っ張られ激しい熱と激痛を伴い、少女は悲鳴をあげた。 「ああ…きつくてせまいな…」 兄も微かに呻きつつ腰を進めた。 「あ…にい…さま…いた…っ、何故、こんな…っ」 泣きじゃくる妹の頭を撫でると涙で濡れた目元を拭うかのように軽く口づけた。 「ああ、桜、兄はお前とずっとこうしたかった」 頬を染め、兄は嬉しそうに微笑んでいた。赤い瞳に釘付けになる。 「でも、これは…決して、赦される事では、ありません…んっ」 泣きながら妹は兄に訴える。 繰り返される前後運動の疼痛に堪えるが、兄を密かに想っていた妹はほだされつつあった。 「お前を僕は愛している、見なさい、これを…」 菊は結合部に手を滑らせるとそれを妹に見せつけた。粘液に混ざる鮮血だった。
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