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「校長先生!」
突然、ひとりの生徒が甲高い声を上げた。
そして、他の生徒たちも例のシスターの方を見た。
「素晴らしかったですよ」
にこやかに柔和な笑顔を見せて、彼女たちに歩み寄る。
俺たちをたしなめたシスターだ。
校長だったんだ!
なるほど、熱心に拍手する筈だ。
アイツも部員たちと校長先生に近づき、笑みを浮かべてた。
「おい」
藤村に呼ばれて、渋々廊下に出た。
結局、ギターを演奏している姿を見ただけで、若咲に声を掛けずじまいで帰った。
あの時、思い切って声さえ掛けていたら、その後の状況は変わったかもしれない。
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