第 2 章 驚き桃の木山椒の木 

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斜め後ろの男が変なうめき声をあげた。 振り返ってそいつを見た。 今にもヨダレが出そうな口を半開きにして、斜めに首を曲げてる。 「すっげー」 その男の口からそんな言葉が漏れた。 隣の女子がジロリと軽蔑の一瞥を投げた。 担任に言われるまま、若咲は机と机の狭い通路をヨロヨロと進んだ。 そして・・・俺の真後ろの席に座った。 ええー! マジか? ラッキーと思ったのは、そこまで。 係りが黒板の前に出た。 席順を決めることになっていた。 
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