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オッと……。
その名前を白河江子から聞いたとき、目に見えないハンマーか何かで後頭部を叩かれたような感覚におそわれた。
実際、クラっとめまいに似たものを感じた。
「桂木君、どうかした?」
成瀬さんが俺の狼狽えぶりに気付いた。
「いえ、何でもないです」
成瀬さんは江子に視線を戻した。
「早速、その人に連絡してくれますか?」
「はい、分かりました」
江子は元気よく返事して立ち上がった。
江子が口にした名前。
片丘若咲。
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