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アイツの肩越しにベッドカバーが見えた。
「中で話さない?」
今歩いてきたエレベーターの方から何人かの話し声が聞こえてきた。
数名の宿泊客が部屋に戻るらしい。
確かに、廊下で喋っていると丸聞こえだ。
躊躇いながら部屋に入った。
「今から空いてるホテルを探すのは大変よ」
部屋の奥まで進むと、アイツはレースのカーテン越しに窓の外を見た。
窓ガラスは雨の水滴で濡れている。
すっかり暮れた外の街灯やネオンがぼやけて見えた。
「だけど・・・」
「アクシデント」
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