第 1 章  高嶺の花

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「おお」   不意に声をかけられた。 振り返ると、同級生の小田島(おだじま)が立っていた。 「藤村(ふじむら)も一緒か?」 藤村とは同行している級友のことだ。 小田島とは中学も同じだったが、口を利き始めたのは高校で同じクラスになってからだ。  「ひとりか?」 小田島の(そば)に連れは見当たらない。 「ああ」 「へえ。誰か目当てがいるのか?一人で女子校の文化祭とはさ」                             藤村が訊くと、小田島はニヤリと笑った。 「まあな」 
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