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「おお」
不意に声をかけられた。
振り返ると、同級生の小田島(おだじま)が立っていた。
「藤村(ふじむら)も一緒か?」
藤村とは同行している級友のことだ。
小田島とは中学も同じだったが、口を利き始めたのは高校で同じクラスになってからだ。
「ひとりか?」
小田島の側に連れは見当たらない。
「ああ」
「へえ。誰か目当てがいるのか?一人で女子校の文化祭とはさ」
藤村が訊くと、小田島はニヤリと笑った。
「まあな」
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