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「水島さんて、中学の時も美術部だったの?」
次の日の放課後。
部長に、とりあえず石膏デッサンでも、と言われ、2年の先輩から書き方を教わっているところだ。
「いえ」
「じゃあ、何部?」
「帰宅部です。塾があったので……」
私よりも少し小さくて、髪が肩にかかるかかからないかくらいの、見るからに人が良さそうな女の先輩は、そうなんだ、と笑って言った。
「でも、なんか上手だね。初心者っぽくない」
「そうですか?」
ハハ、と笑うけれど、多分美術部に繋ぎ止めたくて言ってるのだろう、と心の中で思う。
だって、難しすぎる、こんなの。
意外と楽しいことは楽しいけれど。
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