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6日後。 「うわ。無表情に磨きがかかってる」 「失礼ね。意味がわかんないし、それ」 昼休み。 涼子とお弁当を一緒に食べようと、机をくっつける。 「なに? まだ見れないの? ハルカ嬢」 「うん」 そうなのだ。 あれから毎日美術部に通っているが、全然桐谷さんに会えない。 30分しかいられないから、仕方ないといえば仕方ないのだけれど。 「絵が描き進められていたから、私が帰ってから来てるみたいだけど」 「ふーん」 「あんまり興味ないでしょ?」 「うん」 正直な涼子の頭を小突くと、涼子は笑って「イテッ」と頭を押さえた。
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