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セツナは淡々と続けた。
「他にも、俺には女装癖があって、特にメイド服を着るのが好きだとか」
「そうか。まあセツナはちっと女顔だからな。そういう根も葉もない噂が立っちまうのも無理はねーかもな」
シグレは肩をすくめる。
セツナはそんなシグレにじとっとした目を向けながら、
「……しかも、何か写真付きで出回ってるらしい。何か心当たりはあるか?」
「バカ言え! 俺にそんな心当たりあるわけ――」
パサッ
言った拍子に、シグレの懐から何かが落ちた。
「これは――」
・セツナの写真(※ドレス姿)
・セツナの写真(※メイド服)
・セツナの写真(※ドレス&ケントと手を握っている)
これ以上ないくらいの物的証拠と言えるだろう。
「ま、待てセツナ。落ち着け。これはアレだ、たまたま持っていたマイクロチップにゲームのデータが一部写せたからやったわけでも、面白半分でそれを広めたわけでも」
「電光石火!」
「いってええええ!」
語るに落ちたシグレ目がけて天誅とばかりにセツナが箒を叩きつけ、放課後の教室にシグレの悲鳴が響き渡った。
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