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「お前はいいよな。父親のコネで騎士になり、上長からも優遇されて……。多少の事なら親の力で何とかなるんだろ……」
そんな事を言うつもりは無かったのかも知れない。
ドルという人間を見ていれば、親の権力を使って自分に有利に働きかけるような奴ではない事は、彼を知る人ならば百も承知であったろう。
しかし処分の不満からか、つい口に出してしまったのだ。
それからだ。皆がドルを避け、一部の者が嫌がらせをするようになったのは……。
どのような嫌がらせを受けたかは、ここでは伏せる事にしよう。
そして、ある日ドルは死体となって、家へと帰って来る。
その身体には無数の痣や傷があり、厳しい訓練のもののようでもあったが、ドーラが組員に調べさせた所、多数でのリンチにあった事が発覚する。
悲劇はここから始まった……。
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