第2話

情報屋ペレ

それを知り、憤りを感じた次男ガジムが数人の組員を連れて、リンチをした騎士達に報復をと、惨殺したのだった。

理由が何であれ、一般人が騎士を殺す事など国が許す筈もなく、ガジムとその一団、首謀者とされた父親のドーラは即日騎士達に連れていかれ、処刑された。

遺された１１歳のペレが、アレサンドロ一家という巨大組織をまとめる事などできる筈もなく、糸の切れた凧のように組員達は散々になり、実質一家は壊滅した。

その後のペレの生活と言えば、毎日ケンカと酒に溺れる日々が続いた。

そんなある日。

１３歳になっていたペレが、酒場でいつも通り入り浸っていると、見かけない二人の男が声を荒げて会話をしていた。