第一章

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事の発端は、遡ること数日前。 ギルドから、私たちを指名して依頼が舞い込んできた。 私たちを指名する以上、当然だけども、他の依頼よりも遥かに高い賞金。 そのうえ、場所もわりかし近い。 ならばと即決したはいいものの、少しばかり計算外があった。 『メガネを探してほしい』 依頼内容にあった文面はこれだけ。 住所は街の大聖堂。 神父がメガネを無くして、それを探すのを手伝ってほしいのかと思いきや、捜索対象は、そんな価値0の物ではなく、聖遺物。 かつての聖人が愛用していたというメガネが近くの森で発見されたために、それを回収してほしいというもの。 全くもって説明不足なわけだから、そのまま断るのもありだけど、報酬を上乗せさせることで手を打つことにした。
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