episode3・海老婆と黒人のボク

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ボクは、優子さんの言葉を信じて良いのだろうか……ボクは海老婆さんと仲良くなれるのか……。 次の日、ボクは優子さんから部屋のシーツ変えを頼まれた。頼まれた部屋は海老婆の部屋で、案の定矢継ぎ早に文句を言われながらも車椅子に移動してもらった海老婆さんに退室してもらいシーツを変えた。 ジョン太郎「……改めて見るとスゴイデスね……こんなベットで寝れますか?」 ベットは円背(エンパイ・猫背)でも眠れる様にと背に傾斜がある。傾斜、というより壁の様だ。角度は45度で固定してあるらしい。海老婆は背中には湿布をビッシリ貼っている。 ジョン太郎(ボク、まだ婆さんの事全然知らないデシタ) ジョン太郎「!!」 ノートデシタ。メモには震えた字で沢山の言葉が書かれていました。 【私は家族に忘れられた。今日も誰も来ない【今日豊さんが逝った。同級生で私が最期だ【旦那の墓参りにも行けない。旦那に会いたい…… ジョン太郎「っ!!……え!?」 日記でしょうか。それはあまりにももの哀しい日記に思えましたが、ページの先、それを見てボクは思わず笑ってしまいました。今までとは比べられない筆圧で、嬉々と書かれた計画書…… 【あの黒いのをビビらせる話を作る】 備考……虎ではビビらない。虎より強いのは竜? ジョン太郎「そう言う事ならお付き合いしまショウ」 ……………………………………………………………………………………………………………………… 海老婆「また来たね黒いの!!飯なんか要らないよ!言っとくがウチの爺さんは昔池で竜を釣り上げた事が……」 ジョン太郎「それはスゴイデスね!!」 海老婆「どうだい?まいったかい?」 ジョン太郎「えぇえぇマイリマシタ。スゴイおじいさんだ。どんなおじいさんダッタか、また聞かせてください。今度一緒にお墓参りもしてみたいです」 海老婆「えぇ!?じょ、冗談じゃないよ。こんな黒いの連れて旦那に会えるわけ……」
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