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この女性にカイゴを教わる?なぜそんな事を言ってしまったのか?彼女の黒い眼に引き寄せられる様に、今思えば、その言葉はいつの間にか口をついて出た言葉で、僕がそう答える事も彼女の予定通りだったのかも知れません。
優子「気が変わった!増田!こいつ俺がもらって良いか?黒人に対する高齢者の信頼構築に関する資料作ればそれなりの金になりそうだし、何より俺がおもしれー」
ジョン太郎「え?」
優子「ジョン太郎!三流の介護大学出身だが成績は常に首位を落とさず休日も研修を欠かさない勤労学生」
ジョン太郎「!!ナゼそれを!?」
驚いた事に、履歴書にも書いてない彼女はボクの大学での経歴を言いだしました。
優子「あ?てめえが昨日履歴書送っただろう?そこから調査は俺が済ませてる。もちろん、祖国の両親の顔も、家も抑えてある」
ゾクリと、背中に寒い物が走るのを感じました。ボクはトンデモないところを選んでしまったのかも知れません。ただ、既にボクは囚われている様でした。
増田「ふむ、プロレスの事は残念ですが、元気は良い様ですし……では採用としましょう」
ジョン太郎「えぇ!?」
優子「あ、ちなみにウチは非合法介護ホームだからそこんとこよろしく!まぁ訴えても勝てないし、頼んだのはお前だから心配はしてねーが」
ジョン太郎「えぇ!?え?非合!?えぇ!?」
ボクはこうして念願だった仕事をみつけました。でも、それは本当にタダシイ選択だったのか、その答えは今も出てはいません。
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