プロローグ

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私が奢らせて下さいと言ったにも関わらず、勝手に会計を済ませてきて私を怒らせた。 だが、そこは彼も譲らなかった。 彼の中で食事を女性に奢らせるという行為はあり得ないらしく、絶対に私の突きつけたお金を受け取らなかった。 なんて、頑固なやつ… …でも、そんな一面もあるんだと思った。 ただのお人好しではない。 その一回の食事で私はすっかり彼にハートを鷲掴みにされたしまったのだ。 その後、すぐにまた食事に誘った。 女の私からばかり誘われていたら男としては立つ瀬が無いと、彼からも誘ってくれるようになる。 そして、彼に謝りに行った日から一ヶ月後の10月の下旬、彼から付き合って欲しいと言われた。 勿論、私は「はい」と即答する。 こうして、私は修一と恋人として付き合い始める事になったのだ。
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