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勿論、細かい悩みはたくさんあるが、それはあくまで大まかな部分が整っているから出てくるようなもので、そう考えると大した事には感じなくなる。 なので、息子が言うことを聞かないくらいの事は我慢しなければならない。 …とはいえ、それでもちゃんと親として息子を躾けなければならないから大変だ。 そんな事を考えていると子供たちを母にお願いして、たまには子守から解放されたい願望に駆られてきた。 お母さん早く帰って来ないかな… 母は朝早くから用事で出掛けており、私たちが来た頃には既に実家にはいなかった。 事前に連絡した時に、来てもいいけど朝は用事があっていないわよとあらかじめ釘を刺されていた。 なので、それを承知で朝から実家に来ているので文句は言えない。 昔から何事もあまり詳しく説明をしない母は当たり前のように今日の事も何の用事かは教えてくれなかったし、私も訊かなかった。 まあ、友達とお茶でもしに出掛けたのだろう。 誠がこの調子だと、母が帰ってくるまで子守からは解放されそうにはない。 私は洗い物をささっと済ませて、居間で子供たちと一緒に二人が好きな可愛いクマさんの女の子が主人公のアニメのDVDを観る。
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