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修一の手紙の内容を話すと二葉は「ほんと、お兄ちゃんらしい…」と笑みを浮かべていた。
私と同じ感想だった…
その手紙が無かったら、きっと私は未だに塞ぎ込んでいただろう。
修一の言葉が…想いが私を変えた。
予想よりもずっと修一らしい手紙に私の心は救われたんだ。
もう、俯かない。
これからは前を向いて、幸せになってやる。
もしかしたら、今回の事に遭遇する前よりもその想いは強くなっているのかもしれない。
…修一が最期に望んだ事だから、私は今まで以上にそれを全うする義務がある。
そして、これもその一つだ。
彼女にも幸せになって貰わなければ、私の義務は果たせない。
本当は昨日の今日だし、家族と一緒にいたかった。
…でも、この事を樹に相談すると「灯の思うようにすればいい。僕はそれを出来る限り協力するからさ」と言ってくれたので、今日も子供達の事をお願いしてきたのだ。
出掛ける時、子供達も笑顔で送り出してくれた。
もしかしたら、子供達も何かを察してくれているのかもしれない。
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