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そんな子供達の気持ちを思うと、彼女に拒まれたくらいでは私は帰る気なんて毛頭ない。 そんな事を思いながら、秋元 鈴菜の部屋のインターホンを鳴らす二葉を後ろで眺めていた。 インターホンから返事が聞こえ、ドアのロックが外れる音がする。 そして、扉が開かれて秋元 鈴菜が顔を出す。 「おはよう」 私は二葉の後ろから顔を出してそう言った。 「…どうせ、そんな事だと思いましたよ」 秋元 鈴菜が怪訝な表情を浮かべて皮肉を言う。 「何か用ですか?」 彼女がぶっきら棒に私に訊くが、私はそれには答えずに扉を更に外側へと開いた。 秋元 鈴菜が驚いた表情をしている隙に、私はスッと部屋の中へと入っていく。 「お邪魔します」 悪びれた様子もなく平然と玄関で靴を脱ぐ。 「…ちょっと!」 二葉も私の様子を見て、同じように靴を脱いで中へと入っていく。 「…人の部屋に勝手に上がって何を考えているんですか!?一体、何をする気!?」 彼女の怒声に対して、私は左手を少し上げてケーキが入った紙袋を彼女に見せた。
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