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やがて彼女が落ち着きを取り戻した時、私達は半ば強引にパーティーの準備を始める。
彼女は部屋の隅に座り、それを受け入れていた。
それを見て少し強引だったかなと後悔の気持ちが込み上げる。
「…パーティー始めても大丈夫?」
準備が整ったので、彼女にそう尋ねた。
「…どうせ、ここで追い返しても、また来るんですよね?ならこれで気が済むなら、受け入れた方がまだマシですよ…」
彼女が皮肉ったように言った。
しかし、その表情は穏やかで、少し笑っているようにも見える。
その表情に安堵して、私と二葉は少し早いクリスマスパーティーを始めた。
しばらくすると、彼女も徐々に心を開いてくれて、気が付くと修一の話になっていったのだ。
それぞれが思う修一の人柄を話したり、それを共感し合ったり、そんな部分もあったんだと驚き合ったりと、すっかり私達の間に壁は無くなっていた。
パーティーは思っていたより順調に進んだので胸を撫で下ろす。
やがて、パーティーの終わりを迎え、片付けをしている最中に秋元 鈴菜が私に問いかけた。
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