3人が本棚に入れています
本棚に追加
/61ページ
その2日後、
空巣事件の現場検証を終えて夕方署に戻った時。
携帯をチェックすると書店からの伝言が彼の声で入っていた。
直接出られなかったのが少し残念に思えて……そんな風に感じる自分にちょっと戸惑う。
報告書を書き上げて時計を見ると、
7時を少し過ぎたところ。
溜まっている領収書の請求をしようかとレシートの束を手に取ったものの、
また引き出しに戻した。
取り寄せを頼んでおいた本は、
特に急ぎというわけではなかったけれど。
「お、
今日は早いな」
スーツの上着を取り上げて立ち上がると、
こちらは残業が決定らしい同僚が珍しそうに声をかけてくる。
最初のコメントを投稿しよう!