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強盗傷害の容疑者を書類送検した数日後。
帰宅途中で例の書店に寄った俺は、
入り口で逡巡していた。
あの日、
感情のままに彼を怒鳴りつけたのは明らかにこちらの非だった。
一言詫びなければと思ったが、
何となく顔を合わせ辛い。
店の前でうろうろしている俺を、
若いカップルが不審な眼差しで眺めていく。
意を決して自動ドアをくぐった――のに、
カウンターに彼が居るのを見た瞬間、
足が勝手に方向を変える。
「いらっしゃ――」
彼の声が途切れるのを背中で聞いて、
俺は奥の書架へと向かった。
――なんでこうなるんだ!
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