第2章

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それから半月くらい、 彼の勤める書店から足が遠のいていた。 ひとつの事件が片付く間もなく、 次の事件。 警察庁と官舎を往復するのがやっと。 それも帰れればマシな方で、 泊り込みになる事もしばしば。 長期出向という形で来ていた警視庁だが、 どうやらこのまま移動になりそうな気配だった。 容疑者を送検して、 そのまま庁に泊り込んだ翌朝。 今のところ新しい事件はないと見て、 上司が有休を押しつけてきた。 さすがに気力と体力が続かない。 ありがたく頂戴する。 どうせ事件が起これば容赦なく取り消されるんだし。
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