第2章
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彼女の好きな花だったのは本当だったけれど。 そう聞かれるまで意識していなかったから。 この花を愛でていた彼女の横顔がもう遠くなっている事に、 初めて気づく。 儚い笑み、 細い白い指先……自分を呼んだ声さえも。
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