よく寝る上司

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犯人が黙ってうつむき加減になったところを見計らって、島津さんは犯人に近寄って、包丁と銃を取り上げようとしたが、その瞬間犯人は、 「わぁ~」 と叫んで、包丁で島津さんの腹を刺してしまった。 島津さんは、自分の腹を刺している犯人の右腕をしっかりつかみながら、 「若林!」 と叫んだが、島津さんの叫び声を聞くまでもなく僕は犯人に飛び掛かった。 まずは銃を持っている犯人の左腕をつかんだ状態で、犯人の腹を思い切り蹴り飛ばし、犯人がひるんで落とした銃を遠くに蹴り飛ばした。 犯人がうつ伏せの状態で床に倒れると、背中を足で押さえつけた状態で犯人の右腕をねじりあげて、犯人が身動き取れない状態にした。 僕は、 「誰か、外の警察官を呼んで!」 と叫ぶと、銀行の制服を来た女性が応援を呼びに、外に駈け出して行った。 僕が、 「島津さん!」 と叫ぶと、島津さんは床に仰向けに倒れた状態で、右手を挙げて合図してくれた。 外の警察官、刑事が一斉に室内に入り、犯人を取り押さえてくれた。 僕は、慌てて島津さんに駆け寄ったが、島津さんは腹から大量の血を流しているようで、意識がもうろうとしているようだった。 僕は、いてもたってもいられず、 「はやく救急車で運んで!」 と大きな声で叫んでいた。
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