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僕の名前は「若林 宏」、大学を卒業後、東京都の警察官採用試験に合格して警察学校に入学した。
大卒の僕は、警察学校で約半年間寮生活をしながら、警察官としての知識・技能・体力の基礎を勉強した。
警察学校を卒業すると交番勤務となったが、この時代の僕は、空き巣や泥棒といった悪人を捕まえる機会に恵まれ、検挙率が高くて多くの成果を上げることができた。
このため、刑事任用試験を受験する機会を与えられたが、僕はこのチャンスを生かして刑事任用試験にも無事合格し、憧れの刑事になることができた。
都内の警察署に配属となったが、配属先では「島津 豊」さんという係長(警部補)が、僕の上司となった。
島津さんは、見た目人の良い普通のおじさんといった感じで、とても刑事には見えず、年齢は55歳で刑事としての経験が長くてベテランではあるが、出世競争からは取り残された感じだ。
島津さんの部下となった僕は、さらなる上を目指したい自分にとって、正直不安な上司だった。
刑事としての経験がない僕は、当面島津さんとチームを組んで、一緒に行動することになった。
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