一期一会

１ 出会い

「うそうそ、冗談だって～。怒らないでよ～、瑞季ちゃ～ん！」

私の頭を宥めるようにヨシヨシしながら撫でてこうやって最後には謝ってくれる。

「仕方ないから許してあげる」

私はクスッと笑いながら返した。

「でもね、人見知り治す良い機会じゃない？きっと神様がその人見知りを治せって意味で瑞季だけ違うクラスにしたのかもね」

友人その三の彼女は、花村理沙(はなむらりさ)ちゃん。

「そんな優しさは要らないです……」

「確かに私も瑞季と一緒で自分からは行けないから気持ちは分かるよ」

こうやっていつもさりげなくフォローをいれてくれる。
背も高くて長い髪もスラッとした彼女にお似合い。
口数は少ないけれど、物事を言う時はズバッと言って、いつも私達を上手くまとめてくれるお姉さんみたいな存在だ。

「不安なことがあったら話聞いてやるから元気だせよ」

「勇馬～～～！」

半ベソをかく私を爽やかに笑って慰めてくれたのは亜由と先程コントしていた男の子は五十嵐勇馬(いがらしゆうま)。
小学生からバスケをしていて、いつも明るいスポーツマン男子。