第8章

9/43
前へ
/125ページ
次へ
「うわっ」 俺は思わず声を出してしまった口を手で押さえたが、それは後の祭りだった。 目の前に居たのは兄さんだった。 「何やってるんだ?浩太」 兄さんはいつもの優しい声音ではなくて、冷たくて背筋がゾクッと震えた。 俺は兄さんの姿を見て息を飲んだ。 「兄さん……何してる…の?」 驚きのあまり声が出なかった 「……見たのか?」 しばらくの間沈黙が続いていたが、兄さんがそれを破って声を発した。 ギクシャクしながら俺は頷いた。 .
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

280人が本棚に入れています
本棚に追加