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第二章 扉を開くと
「うん。」
返事をした俺に優しく笑顔を向けた若桜が俺の手を引き扉の先へ入った。
一緒に入ると煌びやかな部屋で目をこすりたくなる衝動を抑える。そういえばこの部屋にいるのか?会わせたい人とやらって…。
「やあ。いらっしゃい。」
考えを読み取られたかのように直ぐ様かけられた声に驚きつつ、声の方を見る。
そこにいた人は、綺麗な顔をした三十代くらいの男性で椅子に座りつつ、こちらに笑みを浮かべた男性は楽しそうに若桜と俺を見つめた。
「私は、音羽校の副理事で若桜冬人(ワカサ フユヒト)です。君の名前を教えてくれるかな?」
若桜と聞き隣の若桜を見つめれば凄く嫌そうな顔をして若桜冬人さんを見ている。そしてそんな視線を受けている冬人さんは、嬉しそうな顔をして若桜に手を振っていた。
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