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その奇妙な店は、個人の秘密を売り物にしていた。
「A子が私の彼氏を奪いました」
「B太が会社の金を自分のものにしている」
というようにその店は、その人にしか知らない秘密を買い、テレビ番組として全国放送していた。かつては深夜番組枠だったが視聴率が伸びていき、今ではゴールデンに進出している。
店側は「テレビに出演できる」というのを条件に、
「本人が番組内で自分の口から秘密を話すこと。その話に嘘がないこと」
と打ち出していた。
そして、この番組がゴールデンに進出するまでになったわけは・・・
「○○の会社の社長と女優の××さんの2人は実は・・・デキています!」
「さあ、こちらのお話し、いくら支払いますか?!100人の観客の皆さん、金額を入力してください!」
「金額が出ました!なんと、300万円です!それでは告白者の□□さんに秘密提供料として300万円が支払われます!」
このように、100人の観客が告白者ーつまり秘密を話した人に対してお金を払うシステムになっていることだ。最低でも10万円くらいなので、お金目当てで番組出演をしたがる人が多いようで、告白番組を取り仕切っているその店には、客足が絶えない。
それに、視聴者側も他人の暴露話なので誰かにとっては最悪でも、自分のことではない限り、楽しんで視られるのだ。
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