星降る夜に

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「でも、それでしたら、皆様もそれぞれ、二人きりになるという手も」  そういえば、一行は長老宅の客間でテーブルを囲んでくつろいでいるのだが、おとなしく正座していたシェリーが周りを見回しながら提案する。確かに、シェリーとレオン以外の面々も、双子たちを除けば皆恋人同士、あるいは夫婦である。  が、タツキが片手をひらひらとさせながら即座に返した。 「駄目だよシェリーちゃん。ガキ共の面倒誰が見んの」 「俺だろ、兄貴。分かってるよ」  がっくりと肩を落とすバート。 「それに、あっちこっちでいかがわしい事件が起きても困るだろ。一応、オレらも立場があるから」 「真にいかがわしいのはあんたくらいだと思うがな……」 「そういえばさあ?」  溜め息をついたリュウの真横から、ティナが身を乗り出す。 「タツキとクリアちゃんって、どさくさに紛れてもう正式に結婚してんのよね? いつ籍入れてたの?」 「一回家に帰って、クリアの顔見た後か? そこから宝玉を探しに出る……前には入れてたかな」 「予定日よりだいぶ早かったのよ。話が急だったから、私がびっくりしちゃったわよ……」 「いろいろ緊急事態だったからなー。それにほら、全部終わったら籍入れようぜ、とか言うと、これからオレが死にに行くみてえで縁起悪いだろ? だったら前倒しでいいかなって」 「ま、結果オーライよね。でも、これであんたたち、延期してた挙式の日取り、改めて決められるでしょ? 落ち着いたらちゃっちゃと報告しなさいよね」
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