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「そんなことが……」
園山教授もさすがに言葉を失った。
「いや、それよりも君のお母さんが亡くなっていたということか……」
「いえ、それは私にも、もう過去の事と言えば過去の事なので……」
遥香はそう言ってごまかした。
「そっか……」
園山教授は、とりあえずコーヒーを口にした。
一口のはずが、遥香の話に聞き入っていて意外と喉が渇いていた。
そのまま飲み干してしまった。
「その、君が言った『首』の意味はわかった。確かに首だけの妖怪はたくさんいるが、今回みたいな事例か…」
教授はコーヒーのお代わりをカップに注ぎながら考え込んでいた。
「あ、一つあるな」
「え?本当ですか?」
「ああ、日本じゃないが、確かペルーの『ウミタ』だったかな?飛び回る首が人間を食べてその人間になりすますとかだったかな?」
「なりすます……ということは、その後動き回るんですよね?」
「そうだな」
「今回のはそういうのでしょうか?」
「遺体発見現場には被害者の足跡だけだったんだよな?被害者が自分でそこまで歩いたとなると、それも考えられるな」
「でも、結局亡くなってるので……」
「そうだな。まだ結論出すのは早いな」
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