ハロウィンに集まりし忍者

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「あ!それなら俺も貰ったぞ」 リーダーも嬉しそうに手を上げていた。 優勝はハツ・蓮ペア、準優勝は木村・田村ペアだったらしい。 ハツさんの相手が蓮さんだとは思わなかったが、無口なくせにあんなにダンスが上手いとは知らなかった。 誰にでも一つくらい特技はあるものだと感心していると、滋さんが不服そうにクレームを言っていた。 「密度でいうと俺達が一番ベストだったのに、とんだ邪魔が入るし終わってから爺さんにも殴られて災難だったよ。百合ちゃんには俺から婚約指輪の景品渡そうか?」 「いえ……結構です」 瑠里の隣に移動すると皆で輪になり相談に入っていた。 本来なら一週間の合宿で終わりの三日で残るのは30名程度。 なのに、今回は20名しか残っていない状態らしい。 「あと何日残ってるの?」 「今日を除けば二日、でも明日から参加するとシメだからやっぱ過酷だと思うが…」 瑠里の質問にリーダーは引きつり気味の表情で答えた。 リーダーの知り合いも以前参加したらしいが二日目で落選し、無色で良かったと安堵したらしいので初心者と言ってもやっぱり金は厳しそうだ。 「ねぇ、やっぱ止めとこうか?」 瑠里が小声でいうと、皆で顔を見合わせ深々と頷いた。 「まぁ聞けよ、双棒だってトレーニング用に叩いてもそんな痛くない棒しか出ない、強い者でも木刀に近い程度しか出せないぞ?」 「無色チームにはナビを一人つける。攻撃等の協力はしないが道案内するし、無理だと判断したら白旗で合図を送り終わらせてくれる」 滋さん達が譲歩してくれると、断りづらい空気になっていた。 「イザとなれば白旗あげてもらうって事にするか…でもワオンがいないぞ?」 リーダーに言われて気付いたが、ワオンさんは恐らく他の応援に入っているものだと思われた。 「ワオンは今日からヘルプ、無色チームで休みなのは君達だけなんだよ」 ナビがつき白旗を上げてもらえるという事で仕方なく首を縦に振ったが不安だらけだ。 滋さんは参加申込用紙に皆の名前を既に記入した物を見せニコッと笑っていた。
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