こぶたの sweet trick

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 形と大きさがピッタリとの理由で、ジャック・オー・ランタンの形にくり抜かれたのはスライムモンスターのスランバ。  彼もまた、ありすんと同じ絵本に住んでいる、いわば彼女の相棒なのだ。 「よし、じゃあ次はあたしたちね。わたあめ姫、お待たせー。お洋服、取り換えっこしましょー」 「ふわー♪ はーいです、ありすんちゃん」  ふわふわと飛んできたわたあめ姫は、いつもよりずっとヒラヒラでふわふわな水色ワンピース。  でもありすんも負けてない。いつもよりもゴージャスでツンなゴスロリワンピだ。 「ではでは」 「はいふわ」  お人形サイズの二人が横並びで手をつなぎ合う。そして、身体を互いに傾けて外側の手も頭上でパンと合わせた。 「「アメィジング!!」」  雨の精霊と魔女っ子の力が弾け、二人の衣装が見る間にシュワシュワ入れ替わっていく。 「チョメー! すっごいぞ、ありすん!」 「まさにAmazingニャリ、わたあめ姫!」  もちろんヌコリンも、すでに漆黒の身体に白骨のペインティングがシュールにキマっているし、チョメさんに至っては自宅からアルカポネでここまでやって来た。
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