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時々いる。
想いは熱く語るくせに、本人(豚)との直接コミュニケーションはムリめなヤツ。
「う、う、うん、そ、そう。明日で10月は終わりだから。普段は北海道でリーマンしてるし、あとは数少ない休暇を使うしか……」
ニイダマンは直立、そしてオスカルのコスプレ衣装にたどたどしく語る。
「北海道からわざわざ来るプギ?」
「な、なあに、ホウキに乗って八時間くらいだし! 帰りはいつも強制的に支部の呼び寄せ魔法で北海道にワープさせられるから楽チンなのさっ!」
「社畜ニャリね……」
「ふわー……八時間かけて来て、写真だけ撮って帰ってたふわー?」
「チョメっと切なくなってきたぞ……」
するとチャーコはチョメさんの手からスマホを取り返し、それをニイダマンに差し出した。
「ニイダマン。ハロウィン、一緒にトリックオアトリートしに行こプギ。そんでアタチの仮装してるとこ、お写真撮ってプギ」
「ふおぅっ……!?」
「明日の夕方5時に原っぱ公園集合プギ。いろんなお家を回ってお菓子もらって、最後はアタチのお家でハロウィンパーティープギ♪」
硬直してしまったニイダマンの手にスマホをそっと挟み、チャーコはケバブの衣装を持って出口に向かう。
「……チャーコがマズいニャリ」
「うむ。初めてのヒロイン扱いに完全に酔ってるチョメ……」
「あ、チャーコちゃん、お尻フリフリして歩いてくふわ……」
やれやれ、と一同はそれぞれの購入品を持って、ニイダマンの店を後にしたのだった。
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