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「貴族と認められれば姓を名乗ることができるようになるから騎士候を目指して頑張ってね!」
「それまでは姓無しか。ピウスさんやエーレさんはどこの地位なんだ?」
「二人はお父様が娘の側近と認めてくれていたから士爵を持ってるよ。ただ私が地位を確立する前に亡くなられたから……、私の方が今爵位無しなんだよね……」
ぬ、そういうことになるのか。
ということは爵位持ちの他に貴族の一門として姓を名乗っているけど、爵位無しの貴族もいるのか。
そういう連中の中にも手強いヤツがいる可能性も考えとかなきゃいけないな。
「と、こんなところかな。まだまだ話せば長いけど、もう日も落ちて結構経ってるしね。そろそろ寝ないと」
「おお、もうそんな時間か。色々教えてくれて助かったよ。ありがとな」
話し込んでる内にとっくに日が落ちていたようだ。
「いーえ、どういたしまして。負傷者が動けるようになったら出発するから。よろしくね」
最初厳かな雰囲気で登場した姫さまは気安い友達のように手を振りながら部屋から去っていった。
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